リーガルは、大学が長野県だったもんで、長野県が大好き。のんびりした人情のある土地柄も、好きな理由なのだが、古事記に通じる神話が多いのも、好きな理由。リーガルの探究心がむくむくと湧き上がってくるのだ。
今回は、リーガルが大好きな、戸隠のふもと、鬼無里村について、語ろうか。
今回は、リーガルが大好きな、戸隠のふもと、鬼無里村について、語ろうか。
鬼無里村は、長野市の上部。戸隠のふもとにある、過疎化が進んだ小さな村だ。取り立てて名所があるわけではなく、あえていうなら、北アルプスの眺めがすばらしいぐらい。
名所はないが、伝説が残ってる、とのふれこみで、村に入ると、伝説の里の、触れ込みがあちらこちらに。「伝説?」とは、なんぞや?
「鬼女紅葉伝説」歌舞伎や謡曲、能なんかも出てくる演目。この舞台が鬼無里村なのだ。
鬼女紅葉とは…
その昔、会津の伴笹丸・菊世夫婦は第六天の魔王に祈って娘呉葉を授かりました。娘が才色備えた美しい女性に成長したとき、一家は都に上って小店を開き呉葉は紅葉と名を改めて琴の指南を始めました。
ある日、紅葉の琴の音に足を止めた源経基公の御台所は紅葉を屋敷に召して侍女といたしました。
紅葉の美しさは経基公の目にも止まり、公は紅葉を召して夜を共にしました。
経基公の子を宿した紅葉は公の寵愛を独り占めにしたいと思うようになり、邪法を使い御台所を呪い殺そうと計りましたが企てが露見してしまい、紅葉は捕らえられ信濃の戸隠へ流されてしまいました。
信濃に至り、川を遡ると水無瀬という山里に出ました。「我は都の者。御台所の嫉妬で追放の憂き目にあいなった。」と語る麗人に純朴な里人は哀れみ、内裏屋敷を建てて住まわせました。
紅葉は喜び、里人が病に苦しむと占いや加持祈祷で直してあげたのでした。
紅葉は付近の里に東京、西京、二条、三条、などの名をつけて都を偲んでいましたが、月満ちて玉のような男の子を産むと、その子を一目経基公に見せたいと思うようになり、兵を集め力づくでも都へ上ろうと考えました。
里人には「経基公より迎えが来たので都へ戻ります」と言い置き、戸隠荒倉山の岩屋に移ると、戸隠山中の山賊を配下とし、村々を襲い軍資金を集めました。
そのうわさが冷泉天皇の知るところとなり、天皇は平維茂に紅葉征伐を命じました。
平維茂は山賊共を打ち破り、紅葉の岩屋へ攻め寄せますが、紅葉は妖術を使い維茂軍を道に迷わせます。
妖術を破るには神仏の力にすがるほかないと別所温泉北向き観音に籠もり、満願の日に一振りの宝剣を授かりました。
意気上がる維茂軍を紅葉は又もや妖術で退けようとしましたが宝剣の前に術が効きません。やむなく雲に乗って逃げようとする紅葉に、維茂は宝剣を弓につがえて放つと、紅葉の胸に刺さり、地面に落ちて息絶えました。
享年33歳と伝わります。
人々はこれより水無瀬の里を鬼のいない里・鬼無里と言うようになりました。
(鬼無里観光振興会より)
鬼女紅葉とは…
その昔、会津の伴笹丸・菊世夫婦は第六天の魔王に祈って娘呉葉を授かりました。娘が才色備えた美しい女性に成長したとき、一家は都に上って小店を開き呉葉は紅葉と名を改めて琴の指南を始めました。
ある日、紅葉の琴の音に足を止めた源経基公の御台所は紅葉を屋敷に召して侍女といたしました。
紅葉の美しさは経基公の目にも止まり、公は紅葉を召して夜を共にしました。
経基公の子を宿した紅葉は公の寵愛を独り占めにしたいと思うようになり、邪法を使い御台所を呪い殺そうと計りましたが企てが露見してしまい、紅葉は捕らえられ信濃の戸隠へ流されてしまいました。
信濃に至り、川を遡ると水無瀬という山里に出ました。「我は都の者。御台所の嫉妬で追放の憂き目にあいなった。」と語る麗人に純朴な里人は哀れみ、内裏屋敷を建てて住まわせました。
紅葉は喜び、里人が病に苦しむと占いや加持祈祷で直してあげたのでした。
紅葉は付近の里に東京、西京、二条、三条、などの名をつけて都を偲んでいましたが、月満ちて玉のような男の子を産むと、その子を一目経基公に見せたいと思うようになり、兵を集め力づくでも都へ上ろうと考えました。
里人には「経基公より迎えが来たので都へ戻ります」と言い置き、戸隠荒倉山の岩屋に移ると、戸隠山中の山賊を配下とし、村々を襲い軍資金を集めました。
そのうわさが冷泉天皇の知るところとなり、天皇は平維茂に紅葉征伐を命じました。
平維茂は山賊共を打ち破り、紅葉の岩屋へ攻め寄せますが、紅葉は妖術を使い維茂軍を道に迷わせます。
妖術を破るには神仏の力にすがるほかないと別所温泉北向き観音に籠もり、満願の日に一振りの宝剣を授かりました。
意気上がる維茂軍を紅葉は又もや妖術で退けようとしましたが宝剣の前に術が効きません。やむなく雲に乗って逃げようとする紅葉に、維茂は宝剣を弓につがえて放つと、紅葉の胸に刺さり、地面に落ちて息絶えました。
享年33歳と伝わります。
人々はこれより水無瀬の里を鬼のいない里・鬼無里と言うようになりました。
(鬼無里観光振興会より)
冬に村に訪ねるとわかるが、雪深い里なので、寂寥感は半端ない。こんなとこに都落ちし、それでも愛する男への募る想いを貫き通し…都に上るためとはいえ、盗賊の親分になったり、都からの追手を妖術なんかで謀ろうとしたり…と、やっちまった感はあるけど、リーゼンは自分の気持ちに素直な人物が好きなのだ、心底ね。好きな人には騙しや疑い、駆け引きせずに、愛を貫き通す、紅葉や東京ラブストーリーの赤名リカみたいなのが、よいね。憧れるよ。
ちなみに、『紅葉狩り』という言葉。赤く染まった秋の紅葉の葉っぱを狩る…刈る?わけではなく、見て愛でるだけなのに、なぜ『紅葉…狩り』かと言えば、一説には、鬼女紅葉を都の衛兵により、狩ったから、とも言われてる。多分は和歌の季語に『紅葉狩り』とか『桜狩り』とかあるから、それだけとは思うが、平安時代から、この鬼女紅葉、敬意と憧れと恐れを持って知られた、存在なのである。
ちなみに、三年ほど前?鬼無里村で能『鬼女紅葉』が催された時には、リーゼンも見に行ったよ。愛知県でもたまに能や歌舞伎でやるんだけど、やはり鬼無里村で鑑賞したのが一番胸に響いたね。能の舞台が、神社の境内だったしね。村じゅう響く、お囃子や太鼓、笛がいいんだよ、やはり。戸隠山に吸い込まれてく感じがね、古代のロマンを感じるんだな。
機会があったら、ぜひ鑑賞してみてほしい。古代から綿々と現代に生きる自分への系譜や、そこに生きてた人々の暮らしぶりや思いなんかを感じられるんじゃないかな。
では、またね。
では、またね。
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