フリーメイ◯ンについて、リーゼン的には好意的でもなければ、悪意も毛頭ない。フリーメイ◯ンと密接にかかわる、ユダヤ人。宗教的にも、人種的にも、長いこと差別の対象だったわけだし、彼らの長い苦難の歴史には、心苦しい、というか、申し訳ない気持ちさえ感じてしまう。
日本にも『エタヒニン』なる差別の対象階層があったわけだし。それも最近まで。
リーゼンのいとこが、有名な牛肉レストランの娘と結婚した際には、田舎の方々から『あ〜、四つ足の部落のやつらか』と声が上がったりもした。全国的にも有名な牛肉レストランなんだけどもね。足が四つある動物を捌く仕事にたずさわる人たち、昔は差別対象だったんだな。現在、肉を捌く仕事についている人たち、実は差別部落の方々の子孫がほとんどなのだよ。
ただ、前述のように、そうした部落の方々に特別な気持ちがあるわけではない。リーゼンの住む愛知県ではあまり盛んではないが、長野県では『部落問題』が盛んに話に出るから、大学時代に調べたけども。部落に住んでいた人に、どういうイメージ持ってるか?
勝手なイメージでは。
糞尿の匂いただよう集落に、みすぼらしい格好の部落民。住んでいる家もあばら家で…
糞尿の匂いただよう集落に、みすぼらしい格好の部落民。住んでいる家もあばら家で…
リーゼンも知る前はそうだった。
だいぶ違うんだけどね。
実際は『貧しくはなかった』
だって、彼らの職業、独占企業な上に、なくならない仕事やからね。
着てる物も、武士たちが、木綿かなんかでできた、『お寒い』かっこうしとるっちゅうのに。
牛皮着れたわけだよ。特権でね。
確かに居住の自由は制限されてたけどさ、一般庶民も、そんなに転居は認められとらん時代だよ。
そんな生活だよ。
所変わって、ユダヤ人の方々。差別階層だったから土地は持てなかったけど、金融や貿易なんかで金はあった。金を扱う仕事、キリスト教世界では、身分は低くみられるんだよな。
聖書を読めばわかるけど。
聖書を読めばわかるけど。
生活に困ることは少なかったらしいけど、ことあるごとに、社会のガス抜き、特に支配者階層による、意識的なガス抜きに使われたりが、多かったらしい。
有名な事件がいくつもある。
もともと、中世の反ユダヤ主義は宗教的なものだ。これは「ユダヤ人は神の子であるキリストを殺した。だから、ユダヤ人は神の敵だ」と考え、ユダヤ人は悪魔だとする迷信によるもの。もっとも聖書はそのようなことは言ってないけどね。
そして中世の社会の基幹でもある封建制度は、基本的にはキリスト教に基づいている。あたりまえだが、キリスト教徒でないユダヤ人は差別され、社会階層的には最も下の階層に属すこととなっていた。では、ユダヤ人はどのようにして生活したか。
中世のユダヤ社会には三つの特徴があったと思われる。(あくまでリーゼンの考えでは)
第一に、封建制度から除外されたのでユダヤ人は土地を所有できない。土地を持てないから、ユダヤ人は農業ができない。つまり何らかの形で「食い扶持」をかせがなきゃいけない。
そこで、第二の特徴。ユダヤ人は商業活動あるいは知的活動、そういった目に見えないものを扱う仕事をせざるをえなかった。しかしながら時代が進むと、中世後期、裕福になったユダヤ人への嫉妬心などで事件を生むこととなった。
『血の中傷事件』
15世紀のドイツの木版画にも描かれてるような「ユダヤ人たちがキリスト教徒の子供シモンを誘拐して彼を殺し、血をお皿に乗せて儀式に使った」というデタラメ話が広がり、多数のユダヤ人が殺されていた。キリスト教徒であるシモンの血、つまりイエスの血に繋がる尊い血をユダヤ人は汚したという話が、キリスト教文化圏全土に広がった。
こんな感じの絵ね。15世紀ドイツの木版画で、幼児のシモンの身体からユダヤ人が血を抜き取っていることを示す。ユダヤ人は円形バッヂを着用している絵。
他にも
『聖体冒涜の中傷事件』
聖体とされたイエスの体をあらわすパンをユダヤ人が盗みシナゴーグでそのパンを剣で突き刺して冒涜したら、パンから血が出てきたとか、天使が出てきたとかそういう噂がありました。事件後、その村中のユダヤ人が処刑された。1480年のドイツの物語絵には、実際に起きたことが描かれている。ドイツを中心に西欧に広がった事件。
『黒死病とユダヤ人追放令』
中世の最後にして最大のユダヤ人に対する迫害、それが「黒死病(ペスト)とユダヤ人追放令」だった。1347年から50年にかけて、中世ヨーロッパでは、少なくとも人口の約3分の1がこのペストの犠牲者になったといわれるが、当時は医学が発達していないから、ペストの原因としては大気汚染説、死神説、魔女説、ネズミ説などがあったりした。
その中で「ユダヤ人が井戸に毒を盛ったから死んだんだ」とするユダヤ人説があった。ユダヤ人にはこのペストの犠牲者が少なかったからだといわれるが、前述でも言ったように、中世後期のユダヤ人は裕福だったから、ペストを予防できたことや、ユダヤ人の戒律である食事規制が健康を保つ一因dあっただけなんだけどね。
まぁ、「なぜ、ユダヤ人の犠牲者が少ないのか。ユダヤ人のせいだ」とされたのは、とんだとばっちりなんだけども。実際に多くのユダヤ人が殺され、また追放されたりもした。
その他十字軍による虐殺など、中世では、いずれも宗教的な迷信に基づいた反ユダヤ主義的事件が数多くあったといわれる。
歴史の陰で資本力は持ちながらも、表舞台に出てこなかったユダヤの人々。キリスト教世界での階級社会が崩れた最初の出来事は、イギリスの産業革命だったのではないかと思う。
「資本力を持つものが、権力を持ち得る」
このことがフランス革命につながったのではないか、とリーゼンは思う。
次回へ続く、
では、またね。
もともと、中世の反ユダヤ主義は宗教的なものだ。これは「ユダヤ人は神の子であるキリストを殺した。だから、ユダヤ人は神の敵だ」と考え、ユダヤ人は悪魔だとする迷信によるもの。もっとも聖書はそのようなことは言ってないけどね。
そして中世の社会の基幹でもある封建制度は、基本的にはキリスト教に基づいている。あたりまえだが、キリスト教徒でないユダヤ人は差別され、社会階層的には最も下の階層に属すこととなっていた。では、ユダヤ人はどのようにして生活したか。
中世のユダヤ社会には三つの特徴があったと思われる。(あくまでリーゼンの考えでは)
第一に、封建制度から除外されたのでユダヤ人は土地を所有できない。土地を持てないから、ユダヤ人は農業ができない。つまり何らかの形で「食い扶持」をかせがなきゃいけない。
そこで、第二の特徴。ユダヤ人は商業活動あるいは知的活動、そういった目に見えないものを扱う仕事をせざるをえなかった。しかしながら時代が進むと、中世後期、裕福になったユダヤ人への嫉妬心などで事件を生むこととなった。
『血の中傷事件』
15世紀のドイツの木版画にも描かれてるような「ユダヤ人たちがキリスト教徒の子供シモンを誘拐して彼を殺し、血をお皿に乗せて儀式に使った」というデタラメ話が広がり、多数のユダヤ人が殺されていた。キリスト教徒であるシモンの血、つまりイエスの血に繋がる尊い血をユダヤ人は汚したという話が、キリスト教文化圏全土に広がった。
こんな感じの絵ね。15世紀ドイツの木版画で、幼児のシモンの身体からユダヤ人が血を抜き取っていることを示す。ユダヤ人は円形バッヂを着用している絵。
他にも
『聖体冒涜の中傷事件』
聖体とされたイエスの体をあらわすパンをユダヤ人が盗みシナゴーグでそのパンを剣で突き刺して冒涜したら、パンから血が出てきたとか、天使が出てきたとかそういう噂がありました。事件後、その村中のユダヤ人が処刑された。1480年のドイツの物語絵には、実際に起きたことが描かれている。ドイツを中心に西欧に広がった事件。
『黒死病とユダヤ人追放令』
中世の最後にして最大のユダヤ人に対する迫害、それが「黒死病(ペスト)とユダヤ人追放令」だった。1347年から50年にかけて、中世ヨーロッパでは、少なくとも人口の約3分の1がこのペストの犠牲者になったといわれるが、当時は医学が発達していないから、ペストの原因としては大気汚染説、死神説、魔女説、ネズミ説などがあったりした。
その中で「ユダヤ人が井戸に毒を盛ったから死んだんだ」とするユダヤ人説があった。ユダヤ人にはこのペストの犠牲者が少なかったからだといわれるが、前述でも言ったように、中世後期のユダヤ人は裕福だったから、ペストを予防できたことや、ユダヤ人の戒律である食事規制が健康を保つ一因dあっただけなんだけどね。
まぁ、「なぜ、ユダヤ人の犠牲者が少ないのか。ユダヤ人のせいだ」とされたのは、とんだとばっちりなんだけども。実際に多くのユダヤ人が殺され、また追放されたりもした。
その他十字軍による虐殺など、中世では、いずれも宗教的な迷信に基づいた反ユダヤ主義的事件が数多くあったといわれる。
歴史の陰で資本力は持ちながらも、表舞台に出てこなかったユダヤの人々。キリスト教世界での階級社会が崩れた最初の出来事は、イギリスの産業革命だったのではないかと思う。
「資本力を持つものが、権力を持ち得る」
このことがフランス革命につながったのではないか、とリーゼンは思う。
次回へ続く、
では、またね。
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