先回の続き。アヘン戦争の頃のアメリカについて、語ろうか。「なぜ、アメリカ?」と思うかもしれんが、建国400年あまりのアメリカという国は、この頃から世界史のキーマンであり続けているわけだよ。陰謀うずまく、欲丸出しの国、アメリカ。ある意味で一番「人間らしく」存在している国なのかもしれない。
この頃のアメリカといえば、国内でもテキサス独立運動とか、メキシコの独立戦争にからむ、ごたごたとか、国をまとめることで精一杯。そこにメキシコから流入した銀によって物価が不安定になり、何回も金融危機を食らっている。
安定した金融システムが必要となっていたわけだね。
金融システムを安定させるには、基幹となるもの。「貨幣を作る」「貨幣の価値を保障するため、金やら資源やら、産業&生産物を持つ」このあたりだね。
アメリカが大切にしているもの、これは今でも変わっていない。
とにかく何でも「金になるもの」が欲しいアメリカ。当然、清へのアヘン売り込みにも興味を示した。
まずは清に売り込むアヘンを手に入れなきゃ。
「インド産のアヘンを売ってくれ」
でも、独占産業としたいイギリスが許すわけがない。
そこで商売上手なアメリカのユダヤ系資本、他にアヘンがある国を探す。すると、「トルコ」にあった。なぜトルコに?実はBC334年あたりから始まったアレクサンダー大王の東方遠征で大量にアヘンが使われていた。兵士のけがの治療(痛み止め)やモチベーションあげるためにね。
アヘンの需要があるということで、トルコでは、昔からアヘンの一大産地なわけだよ。
そのアヘンをアメリカのユダヤ系資本が、が~っと買い占めて船に乗せ、地中海~アフリカ~広東 経由で清国に持ち込んだ。
インド産の管理されたアヘンに比べ、トルコ産は品質が落ちるけども安い。もうアヘン中毒やからね、清国。そりゃー売れた。
イギリスのまねして、第一次アヘン戦争でもアメリカは漁夫の利をちゃっかり得ておったのさ。
次回は、第一次アヘン戦争のあとについて。
では、またね。
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