2017年8月6日日曜日

おとぼけ新聞 号外 ロンドン世界選手権①

日本から遠く離れた、イギリスはロンドンにて、世界選手権が行われている。おかげで、毎日寝不足のリーゼンである。

前も言ったが、元陸上部、特にトラック競技には思い入れのあるリーゼン。まずは男子10000メートル決勝。これには感動した。

今回出ている中で、注目選手は、イギリスのモハメド・ファラー。世界選手権での10000メートルでは、二連覇。ちなみに5000メートルでも二連覇。オリンピックも、10000メートル、5000メートル共に、二連覇してるので、トラック長距離種目の、『レジェンド』である。

この人の特徴は、ラストスパートの切れ味。出場こそしないが、1500メートルのヨーロッパ記録も持ってたりもするので、そりゃ速い。とにかく、アフリカの選手もラストスパート勝負されると全く歯が立たない。おそらく、ラスト100メートルは11秒そこそこで走ってると思われる。

意外に思われるが、中長距離種目にでてくるアフリカ系の選手は、国土が高地である国の人が多く、ほとんどがクロスカントリーで鍛えた選手ばかりである。だから、速度のアップダウンに強く、ストライド伸ばして速い速度で走れる反面、絶対的なラストスパートで勝つ選手はまれである。

世界一のラストスパートを持っ『ファラー』対 速い展開で、ファラーの足を削り、三連覇を阻止したいアフリカ勢。先日の10000メートル決勝は、まさに、そのまんまの展開となった。

最初から、世界記録に挑むかのようなペースで、入れ替わり立ち替わり、先頭を変わりながら速いペースで試合を作るアフリカ勢。対するファラーは、中盤から後ろで様子を伺う。

試合の流れをアフリカ勢に持っていかせないよう、5000メートルを超えたあたりで、いきなりファラーが先頭あたりへ。ペースダウンに従わせ、自分のペースに持っていこうと試みるが、すぐにアフリカ勢に先頭を奪われ、また速いペースに。

このファラー包囲網に、見てる方はイライラ。

そしてラスト一周。ファラースパートを試みるが、アフリカ勢がわらわらついてくる。一度、足を『ためる』ために少しペースを落とすと、すぐに団子状態に。アフリカ勢に囲まれ、押され、スパイクで蹴られ、なんともヒドイ。

しかしファラー、ラスト150メートルから、さらにトップギアに。このスパートにはついてこれない。ラスト少し詰められたけど、無事にゴール。三連覇達成の瞬間であった。




もぉ、リーゼン、叫んじゃったよ。すごい選手だったんだな、ファラー。ハートが強いぜ。

ファラーに関する話を最後に二つ。

イギリスの選手だが、ソマリア難民である。でも陸上での功績から、イギリス貴族の称号を与えられている。

あと、5000メートルが残っているので、ぜひご覧を。マラソン転向が決まってるので、トラックでの勇姿はあと少しだぜ。

では、またね。

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