2016年10月26日水曜日

リスペクトしてるもの その2 鎌田敏夫『金曜日の妻たちへⅡ』



好きな脚本家が見つかると、どうしても全作品を見たくなるリーゼン、脚本家の生き方、人生観っちゅうのかな…まぁ、そんなものをね、知りたくなるわけだ。特に、リーゼン自身が高校時代、倉本聰さんにあこがれ、シナリオライター目指して、富良野塾に応募したこともあるくらい、シナリオが大好きなので、シナリオが書ける脚本家が好きなのだ。

シナリオライターと小説家の大きな違い、それは、登場人物の気持ちを文面に表せない、っちゅうこと。「○○は、〜を思い出しながら、悲しくて泣いた」みたいな状況をシナリオには書けないので、周りの人の行動やセリフだったり、それなりの風景やアイテムで登場人物の気持ちを色や動きで表したりしなきゃいけない。圧倒的に、小説家の方が楽だ。

だから、野沢尚や鎌田敏夫、倉本聰、山田太一などのシナリオライターは、ほんとにすごいと思う。対して、有名な野島伸司、北川悦吏子なんかは、小説家ベースなんで、リーゼンはあまり見ない。ま、好みの問題だね。




今回紹介するのは、リーゼンが大学時代に作品を観まくった、鎌田敏夫さんである。明石家さんまと大竹しのぶが結婚したきっかけを作ったのは、鎌田さんのドラマから。でも、七十年代からずっと第一線で長く活躍されているなぁ、と正直、恐ろしくもある。リーゼン生まれるまえからだからね、ほんとにすごい。

で、鎌田作品の中で、二番目にお気に入りなのが、『金曜日の妻たちへⅡ 男たちよ、元気かい?』である。一番、人気があり、小林明子が歌う『恋に落ちて』が主題歌のドラマは『金曜日の妻たちへIII 恋に落ちて』なので、このあとのシリーズだ。リーゼンが推すのは、金曜日の妻たちへの二作目。

一番お気に入りは、訳あって、12月に紹介する予定。お楽しみに。




さて、話の内容は、主人公の新しい家の隣に、昔、理由を言わずに去っていった恋人が引っ越してきた、というもの。もちろん、だんな、子供持ち。主人公は子供はいない。その立場の違いから、お互い愛が再燃しても、違う向き合い方をするのだがね、ほんと、深いな、鎌田作品は。ここに、家庭持ちの、他の登場人物が絡み、ドラマに膨らみをもたせているわけだ。




小西博之(こにたん)、なかなかのナイスバディですな…いやいや、この熱情あふれる主人公が、パワフルに、道ならぬ不倫愛へ、突っ走るわけだよ。

体形、リーゼンに似てない? リーゼンも短パン姿には、よくなってるぞ(笑)




自分の前から、理由を言わずに去っていった元の恋人。偶然公園で会ったら、抱きしめちゃう…わな、普通は。→えっしない?
でも、相手も思わずしゃがみこんでしまう。拒否できないんだよ、一番愛した相手(こにたん演じる主人公)

わかるぜ、その気持ち。どうしようもない気持ちになること、あるものな、愛は理性じゃはかれないんだよ、やはり。



自分が同じ状況なら…やはり流されるかな、正直。だって、全てをかけられる愛なんて、人生に二回はないぞ。そんな相手、見つからない人だっている、だからね…

リーゼンの歳になると、痛切に思うよ。できるだけ、今の自分を否定はしたくないし、不幸だとも思いたくないけど、やはり、全てをかけて愛したこと、正直あるし、その相手が隣に引っ越してきたらなぁ…無理だ。流される(><)

人を本気で好きになるとね、幸せな気分になるし、自分のことも肯定的になるだろ?でも、それ以上好きになると、幸せな自分をわすれちゃうんだよ、ほんとに。で、自分のこと、自分が嫌いになる。そんなこと、ない?

普段見えない、自分自身の奥底の欲求なんだよな、そういうの。ろくでもない相手、好きになる人、道ならぬ不倫に身を委ねる人、いるじゃない?そういう時、倫理観とか、普通の幸福感とか、吹き飛ぶんだよ。そんな自分、好きなわけないしね。でも抗えない。だって意識してないけど、一番求めてるものだからね、その人にとって。


まだまだ続く、秋の夜長、ぜひぜひ鎌田敏夫作品のご鑑賞を。ツタヤでレンタルできるよ、人気あるから。

主題歌は、これまた名曲、『almost paradise』マイク・レノ&アン・ウィルソンが歌う、愛の歌だ。映画「フットルース」にも使われとったから、知ってる人も多いはず。曲も合わせてぜひ!

切なくなったら、一緒に酒を傾けながら、泣きませう、たまにはいいよ、切なさも。

飲み会のお誘い、待ってるよ。

では、またね。



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